はじめに
こんにちは。
みなさんはNintendoDSで遊んでみたことはありますか?
…。
お、おい!「レトロゲーム機」って言ったやつ誰だ!!!
DSは全然まだ最近のハードだろ…!
発売日だってこのとおりなあ…!!!
2004年11月21日
17年前…?
2004年の17年前が1987年だからえーと…。
今のDSって、DS発売時の自分から見たリンクの冒険(1987年発売)ってこと…?
それは…レトロゲーム扱いも納得かもしれねえ…。
実際、このブログを読んでいる小学生の子(いるらしいです)からすれば自分が生まれる前のゲーム機だもんなあ。
そうかあDSもそうなったのかあ…。
てことはDS発売時の「なんかやたらとタッチ操作を強要してくるゲーム達」の存在も知らない人が増えてきたんだなあ。
Aボタンを押せば済むことをタッチさせてきたり…十字キーで移動出来たのをスライドで操作させてきたり…。
もちろんそれによって面白いゲームも沢山生まれたけれど、なんだか噛み合ってないよなあという微妙な思い出が多いのも事実。
そんなDSの初期も初期、DSと同時に発売されたローンチタイトルをみなさんは覚えているだろうか。
ピクトチャット(ニンテンドーDS本体に内蔵)
さわるメイド イン ワリオ
スーパーマリオ64DS
ポケモンダッシュ
大合奏!バンドブラザーズ
直感ヒトフデ
ZOO KEEPER
きみのためなら死ねる
ザ・アーブズ シムズ イン ザ シティ
ミスタードリラードリルスピリッツ
研修医 天堂独太
頭脳に汗かくゲームシリーズ! Vol.1 COOL104JOKER & SETLINE
麻雀大会
タイトルだけを並べるとこんな感じ。
そうそうこんなんだった!
ということで本題。
DSのローンチタイトルであるポケモンダッシュ。
あのポケモンシリーズから堂々のローンチ参戦。
期待を込めてDSと一緒に購入したポケモントレーナーも多いんじゃないだろうか。
ただ、このゲーム、どうにもあまり良い感想が聞こえてこない。
曰く、移動が全部タッチペンなのが面倒。
曰く、難易度が子供向け過ぎて面白くない。
曰く、レースゲームなのにピカチュウしか操作出来ないの何?
まあネットを漁れば出てくる感想なんだけど、自分も当時こんな感想を抱いたなあ。
ただ、それは当時タッチパネルというものに慣れていなかった子供の自分の感想。
もしかして、大人になってタッチパネルにも慣れた今なら、ポケモンダッシュの面白さに気付くことが出来るのでは?そうは思わないだろうか。
というわけで実際に配信でプレイしてみましたポケモンダッシュ!
色々気になったところがあったので、良い所も微妙だなと思ったところも書いていこうと思う。
以下箇条書き感想!(前置きなげ~)
どんなゲーム?
○下画面をタッチペンでスライドしてピカチュウを走らせて8個前後あるチェックポイントを回るレースゲーム。
○移動はタッチペンのスライド、気球の仕様もタッチペンのスライド。全部の操作をタッチペンで行うまさにDSローンチゲーム!
○ライバルキャラクターはニャースやフシギダネ、アチャモといったおなじみのポケモンからヒメグマやマリル、エイパムなんかも参戦。
○プレイヤーが操作できるのはピカチュウのみ。
○ギミックとして海の上を渡れる「ラプラス」、空を飛んで別の場所へ移動出来る「気球」、砂地や溶岩などを素早く移動できるようになる「チップ」などがある。
変わった仕様とその感想
○プレイヤーが操作できるのはピカチュウだけ
一番突っ込まれがちな要素の一つ。
「これじゃあポケモンダッシュじゃなくてピカチュウダッシュだろ」なんて言われたりする。
これは誤りで、そもそも言うほどダッシュしていないので(後述)、ピカチュウダッシュだろという指摘は正しくない。
○ポケモンである必要がないのでは…?
これもよく突っ込まれる要素で、確かにゲームの仕様のポケモンらしさが「マリルが水の上を走れる」ぐらいしかない。マリルお前はなんなんだ。
けどまあ、ピカチュウを触ってぷにれるだけで80%ぐらいポケモンである必要があるのでこれもまあセーフだと思う。
ピカチュウをぷにれるの図
○いうほどダッシュしない
一番最初のステージこそピカチュウを走らせてチェックポイントを回るゲームだけど、ステージが進むごとにゲーム内容は徐々に複雑になっていく。
「沢山の島の中に1~3個ぐらいあるチェックポイントを気球からのダイブで着陸」
→「少し動いてチェックポイントを通過」
→「風船を取って浮上」
→気球からのダイブで次の島へ
→~
の繰り返し
気球で画面を移動した方が速いので、「いかにしてダッシュで移動する距離と時間を減らして最高効率で再浮上するか」を考えるゲームになる。
ポケモンダッシュをピカチュウダッシュという人もいるけれど、ダッシュもあんまりしないのでこれはもうピカチュウダイブと言っても過言じゃない。原型はどこか。
速度の為に風船を割られて地面にたたきつけられるピカチュウ
空を飛ぶピカチュウの風船をプレイヤーが割れる珍しいゲームだ!
○最強機体ピカチュウ
プレイヤーオンリーで使えるピカチュウの性能が高すぎる。
レギュラーカップ(最初のモード)だとピカチュウの次に速いニャースですらピカチュウの7割ぐらいのスピードで、ゴンベに至ってはスタートの3カウントでしか姿を見ることが出来ない。
というかゴンベをレースゲームに連れてくるなよ!!!
5分後にゴールするやつおる?
DS初期でプレイヤーがタッチ操作に慣れていないということを加味しても、ピカチュウより速くゴールする可能性があるのはニャースとアチャモぐらい。
それもプレイヤーが過度にモタついた時に限るので、基本的にはピカチュウが独走状態で誰とも会わずにチェックポイントを淡々と回る映像が繰り広げられる。
なんて孤独なゲームなんだ…。
え?「プレイヤーの7割ぐらいしか速度の出ないキャラが敵のレースゲームで負ける可能性があるぐらいのモタつきって何?」ですって?
その理由は……
○迷子がデフォ
このゲーム、油断するとすぐに次どこに行けばいいかわからなくなる。
レースゲームでしょっちゅう迷子になるってことある???
ピカチュウから見てどっちの方角にあるのかは表示されるんだけど、それが海で遮られているのか陸続きなのかがわからない。
気球で上昇した後は方向矢印も消えるので、うっかり見逃すと広大なマップから次の島を探しだす探索ゲーが始まってしまう。
しかも地面に降りた後はマップがこれになるので↓
気球から飛び降りる前に周囲の地形を把握しておかないといけない。
移動が一方通行の「崖」が上のレーダーで表示されないので終盤はもうマップがあんま役に立たねえ!
完全に迷ったのにレーダーに風船が表示されてなかった時の絶望は異常。
まあ絶望するほど迷ってもピカチュウの性能で普通に一位取れたりするんだが…。
○総括
「ツッコミどころは面白いけれど、ちょっとピカチュウが強すぎて退屈だし言うほどダッシュもしない、ポケモンである必要もないしで微妙なゲームだなあ~。」
これがレギュラーカップを終えたプレイヤーの大体の感想だと思う。
自分も全く同じだった。
ハードあたりになると結構歯ごたえが出て気来るんだけど、まあ総合1位はそれなりに安定してとれるしなあ、みたいな感じ。
だった、のだが…。
別ゲー開始!!!エキスパートグランプリ!!!
レギュラーグランプリ、ハードグランプリをクリアすると遊べるようになるのがこのエキスパートグランプリ。
レギュラー、ハード、エキスパート、全てマップは同じなんだけど、このエキスパートグランプリには新ルールが適用される。
突然の別ゲー化。
スタート地点を自分で決められる上にどの順番で回ってもOKというルールに急に変更となるのだ。
例えばこの最初のマップ。
レギュラーカップだとピカチュウの耳の先っぽ当たりからスタートして島をぐるりと回るルートだったのだけど、エキスパートではどの順番で回るのも自由!
なので「森チップを最初にゲットして南東のチェックポイントを踏み、最短距離で森を駆け抜けたあと反時計回りで島を回ろう」みたいな戦略が立てられる。
これが終盤の複雑化したマップだととんでもないことになるのは想像通りで
例えばこれだったら最初に南西のラプラス付近のチェックポイント→南東のチェックポイント→風船→上昇下降で画面中央のチェックポイントを踏んで風船で上昇→~~~~
みたいなルート構築を8~11個のチェックポイント全てに対して考えた上でゲームを始めないといけない。
ここでまた「いかにしてダッシュ時間を減らして正確に気球で上昇下降をするか」が問われる。
もうこれ「覚えゲー」かつ「ルート構築ゲー」かつ「PUBGの最初のやつ」にちょっとレース要素が加わった全く別のゲームだわ!
ちなみにこういう仕様なので他のポケモンとはたまにすれ違う程度にしか遭遇しない。
レースというかお互いにタイムアタックをしていような感覚。
すれ違った時も共に競うあう敵同士というよりかは「あっどもw」「お互い頑張りましょうねw」みたいな空気を感じてしまう。
○バシャーモ参戦
エキストラグランプリ、ついにバシャーモが参戦する。
これまでの敵とは違いバシャーモはピカチュウと同じ速度を出してくる。
その上タッチ操作とかいうミスをしやすい動き方じゃなくてCPU特有の正確な移動をしてくるので、「バシャーモと全く同じルートでマップを回ったら普通に負けた」という信じられない展開が起きる。
ポケモンダッシュ 恐怖のバシャーモ pic.twitter.com/vqpuxiA6MD
— 和澤ざわ (@zalwa13) March 14, 2021
バシャーモが正確なCPU操作で真後ろから追い上げられてる時の恐怖がすごい。
○エキストラグランプリ、面白い
ルート構築ゲー化+バシャーモ参戦によって突然難易度が急上昇するんだけど、これがなかなか面白い!
「正確な操作」「正確なルート構築」両方が求められるのでついつい熱くなってしまう。
配信を見てみたら前半が全然聞こえなかったタッチペンの音が、エキストラグランプリになった瞬間カカッカカカッカッカッカッ!と聞こえるようになってて笑ってしまった。
エキストラグランプリまでした総合的な感想
このゲームがイマイチ評価されない理由がなんとなくわかってしまった。
前半のレギュラーグランプリがあまりにもヌルゲー過ぎてゲームに慣れてる大人はそこで脱落してしまう。
逆に後半のハード、エキストラカップはあまりにも難易度が高すぎてレギュラーで遊んでいた子供を突然突き放す。
その結果「エキストラグランプリを戦い抜けるヤバい子供」か「レギュラーグランプリの1時間強を退屈しつつもクリアした大人」しか楽しい!という感想を抱けない構造になっているんじゃないだろうか。
このゲームの魅力は「気球落下FPS+マップ探索+正確な操作のいるアクションゲー+ルート構築ゲー+レースゲー+ポケモン」という色んなジャンルがぐちゃっと一つになっていることだと思うので、もっと後の時代に出て、内容ももっとボリューミーになればかなり面白いゲームになっていた気がする。
そう、時代が追い付いていなかったのだ…。
っていうかこれ別にタッチ操作である必要特にないんだよな…。
操作の難しさが終盤の難易度の高さに寄与している…かもしれないけど、なんかこう…ゲームってそういうんじゃないじゃん!
とにかく、色々もったいない要素はあるものの、エキストラグランプリのあの熱さを味わってしまったらこのゲームを100%のつまらないゲームとはとても言えない。
バシャーモとの熱闘をまた味わいたいとついついDSに手が伸びてしまう、そんなゲームでした。
面白かったのでレギュラー~ハードグランプリの2時間強を超えられる人はぜひポケモンダッシュ、プレイしてみてください。
じゃあ僕はエキストラグランプリの1位になれなかったコースをもう一回やってこよ~~~。
あれ…。
データが全部消えてる…。
…。
17年前のゲームだしな…そうか…お疲れさま…。
なんだ…この、「こいつ意外と良いやつじゃん」って思った仲間が次のページで急に死んだみたいな展開は…。
ポケモンダッシュは僕の心にほんの少しの切ない気持ちを刻み込み、駆けぬけていきました。
そう、ポケモンダッシュだけに…。
ミ-3-ミ <では…!
配信切り抜き動画
↑この記事で書いた事大体入ってるので興味持ったらこちらでご確認ください
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